よくない歯並び
malocclusions
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よくない歯並び、不正咬合(ふせいこうごう)とは?
ヒトの歯並びは実によく設計されていて、本来であれば自然に獲得できるものでした。しかしながら進化の過程で顎顔面の骨格が変化していき、現代人では天然で正しい歯並びを獲得することは稀です。矯正歯科専門医が考える理想的な歯並びに合致しないよくない歯並びを総称して「不正咬合」といいます。不正咬合にはいくつか種類に分けられており、様々な悪影響があります。
よくない歯並び(不正咬合)の影響で起こる問題
見かけが美しくないというのはもちろんのこと、当然虫歯や歯周病などのリスクを抱えることとなります。放置しておけば将来的に30歳台から50歳台にかけて徐々に歯を壊していき、最終的には入れ歯になっていくという負の流れが見えています。また不正咬合の状態によりますが、顎が疲れやすい、肩こりがするなどの影響に加え、歯周病による糖尿病などの成人病や、消化器系疾患などの全身疾患にも関連があると近年の研究で報告されています。さらには思春期や青春期に人からどのように見られているか、歯並びをきにして大きく笑顔をつくれないなど、心理面での影響は数値化できないからこそはかり知れません。
よくない歯並び一覧
case.01上顎前突じょうがくぜんとつ
出っ歯
上の前歯が前に出すぎている歯並びを上顎前突といいます。見た目は出っ歯の状態であり、唇を自然に閉じることができないので口呼吸の癖がついてしまうケースが多く、虫歯や歯周病のリスクとなります。
case.02叢生・乱杭歯そうせい らんぐいば
八重歯
歯が重なり合ってガタガタしている状態を叢生といいます。顎の大きさに対して歯の大きさや本数がマッチしていないことから起こります。ガタガタの歯並びを放置していると歯石が付着しやすく、知らないうちに歯周病が進行していきます。
case.03口ゴボくちゴボ
口元の盛り上がり
顔つきを見たとき、口元が盛り上がっている状態を口ゴボといいます。原因として、上の前歯の突出あるいは上下の前歯の突出があげられます。不正咬合を治療することで、すっきりとした印象の顔貌を獲得できます。
case.04反対咬合・下顎前突はんたいこうごう かがくぜんとつ
受け口
上の歯と下の歯のかみ合わせが反対になってしまっている状態を下顎前突といいます。発音に悪影響が大きく、顎骨の成長期に治療しないと将来的に矯正治療に加え顎の手術が必要になるケースもあります。
case.05空隙歯列弓くうげきしれつきゅう
すきっ歯
前歯の歯と歯の隙間が大きく開いている状態を空隙歯列弓といいます。顎の大きさや歯の本数に起因し、小児の場合は自然治癒することもありますが、成人になるにつれその隙間や角度が大きくなり、悪化するケースもあります。
case.06開咬かいこう
上下の歯のすき間
奥歯はかみ合っていても、上下の前歯が嚙み合わずに開いてしまっている状態を開咬といいます。奥歯でしか咬めないため力が集中し、早期に奥歯を壊してしまったり、顎関節症の症状をきたしてしまうケースもあります。
case.07過蓋咬合かがいこうごう
咬み合わせが深い
上下の前歯のかみ合わせが深すぎる状態を過蓋咬合といいます。強い負荷によって前歯がすり減り、歯の形が大きく削れてしまいます。また、前歯の寿命が短くなるため早期対応が必要なケースもあります。
case.08顎変形症がくへんけいしょう
顔面の変形
顎変形症とは、顎骨の異常によって顔貌の変形、顎の左右への偏位(ズレや歪み)などの異常をきたす疾患です。多くは遺伝的要因が強いと言われますが、実際には原因不明の場合も少なくありません。