出っ歯を放置することのリスクについて 放っておくと実は結構危険!

矯正コラム

出っ歯(上顎前突)とは?

出っ歯は数ある不正咬合のうちの一つで、矯正歯科では正式には「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と言います。上の前歯が下の前歯よりも極端に前方へ出ている状態で、下の前歯より5mm以上前に出ているとそれはもう立派な出っ歯、上顎前突ということになります。
出っ歯の状態はどうしても見た目の問題によりコンプレックスを感じてしまうことになりますが、実は見た目だけの問題だけではなく、身体の健康へ悪影響を及ぼすことにもなります。ここでは出っ歯、上顎前突が引き起こす問題をご紹介します。

出っ歯の症状例写真

出っ歯の原因

出っ歯になる原因は大きく分けて先天的な原因と後天的な原因があります。

まず先天的な原因、つまりは生まれつきの原因としては、ご両親からの遺伝です。お顔立ちや声などの特徴が親から子へ遺伝するように、顎の骨や歯並びの様子も遺伝するのです。お父様やお母様、あるいはご祖父母の方からもその特徴が遺伝することがあります。

一方で後天的な原因としては、幼少期の指しゃぶりや口呼吸などの癖(悪習癖)によって歯の向きが少しずつ動いていって出っ歯になることがあります。これらの悪習癖は出っ歯だけに限らず、上下の前歯が噛み合わない「開咬」など、さまざまな不正咬合を引き起こす原因になります。

出っ歯の原因

出っ歯(上顎前突)を放置することによる問題とリスク

前歯の怪我

前歯が前方に飛び出しているため、転んだりぶつかったりした時に前歯が欠けたりひどい時には破折してしまうリスクが高まります。そんなこと滅多にないだろうと思うかもしれませんが、我々矯正歯科専門医は意外なくらいに多く見かけます。
ぶつけてしまったことにより歯がグラグラと揺れてしまったり、歯が完全に抜けてしまうことも起こりえます。

出っ歯のリスク 前歯の怪我

むし歯・歯周病のリスク

出っ歯(上顎前突)という不正咬合は、唇を自然に閉じにくいという特徴があります。自然な状態で唇を閉じられなければ、口の開いている時間が長くなりことで口腔内が乾燥しやすくなり、口腔内の免疫力が低下しむし歯や歯周病などのリスクが高まります。
また出っ歯は大抵の場合ガタガタの叢生(そうせい)と呼ばれる症状を伴っていることが多く、歯磨きがしにくいことでむし歯のリスクが非常に高まります。

出っ歯のリスク 虫歯、歯周病

風邪やインフルエンザなどの感染症

口腔内の乾燥状態が続くと、むし歯や歯周病だけでなく、風邪やインフルエンザなどの感染症に対してもリスクが高まります。唾液の分泌が低下してしまうせいで、細菌が繁殖しやすくなり、感染症に罹りやすくなってしまう可能性があります。

出っ歯のリスク 風邪やインフルエンザなどの感染症

出っ歯でお悩みなら

出っ歯の治療には「歯列矯正」が必要になります。大人の矯正治療の場合には、前歯を後ろへ引っ込めるために抜歯が必要になることもあります。

お子様の矯正治療では、適切なタイミングから治療を行うことで、顎の骨の成長や咬合機能を改善することにより、歯を抜かずに治療することも可能になるかもしれません。

中には前歯を削って被せ物で無理やり出っ歯を改善しようとする治療法を提案するクリニックもありますが、矯正歯科専門医の我々からするとその治療法は完全に御法度です。差し迫った理由がない限り、適切な矯正歯科治療を受けていただきたいと考えています。

出っ歯、上顎前突を改善しておくことは、早ければ早いほどその後の美しくなった笑顔で過ごせる人生の時間が長くなります。長く悩むよりは、まずは私たち矯正歯科専門医にご相談ください。

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