歯列矯正をして人生変わったと感じるのは本当? その理由を矯正歯科を専門に行う歯科医師が解説します

矯正コラム

「最近あの子の雰囲気が何か変わったような気がする」
「矯正治療してからなんか可愛くなったよね?」
「なんとなく顔も変わったし、ダイエット成功したの?」

このように、歯列矯正をしてから歯並びだけでなく、お顔立ちなどの印象や雰囲気がガラりと変わったという方が本当にたくさんおられます。

歯列矯正をしたいけどなかなか勇気が出ない、と悩んでおられる方のために、歯列矯正で人生が変わったと思えるような変化がどうして起こるのか、今回のコラムではその理由について矯正歯科を専門に行う歯科医師の立場として丁寧に解説していきたいと思います。

信頼できる矯正歯科医院の選び方やポイントなども説明していますので、ぜひご参考にしていただきたいと思います。

目次

歯列矯正をして人生が変わったと感じる劇的変化

歯列矯正をして人生が変わるなんて大袈裟だなぁと感じる感じるかもしれません。しかしみなさん、たくさんの症例を見てきた矯正歯科を専門に行う歯科医師として、これは本当だと思います。

歯列矯正治療によって口腔内の機能的な噛み合わせが獲得できるというのはもちろんですか、その見た目の変化は本当にその人の印象を変えてくれます。笑顔になった時に口元からチラリと見えるその美しい歯並びは、人から見られる印象が良いだけでなく、ご自身の精神的なマインドフルネスもとてもポジティブなものになるんです。

それでは人生を変えるほどの歯列矯正で得られるポジティブな変化を見てみましょう。

  • 笑顔に自信が持てる!口元を隠さず思い切り笑えるようになった
  • お顔の雰囲気が変わり、写真に映る自分の顔見るのが嬉しくなる
  • 歯形に感動!いろんなものがしっかりと噛み切れるようになった
  • 歯磨きが圧倒的にしやすくなり虫歯や歯周病の心配が減った
  • 口内炎になりにくくなった

これらのポジティブな変化をそれぞれ以下に詳しく書いています。逆に、これらのことで少しでも悩んでおられる方、また一つでも当てはまる方はぜひ最後まで読んでください。

笑顔に自信が持てる!口元を隠さず思い切り笑えるようになった

歯列矯正をしたら、きれいな歯並びがうれしくなり、歯が見えるのを気にせず思い切り笑えるようになったという方が本当に多いです。幼少期にお友達に揶揄われたりした経験や、あるいは意外にあるのが、ご家族から馬鹿にされてしまったなど、そういったご経験がトラウマとなり、人前でうまく笑えない、笑う時に口元を隠してしまうなどするようになってしまうんですね。
あるいは写真に写った自分の顔を見て、ご自身のぎこちない笑顔やチラリと見える歯並びが気になってしまっている方多いんじゃないでしょうか。
歯列矯正によって美しい歯並びを獲得すれば、そんな悩みから解放され、以前のように人前で笑顔になることに抵抗がなくなることでしょう。
実際、歯列矯正治療を終えられた方々は本当に良く笑います。ご自身の笑顔に自信が持てるようになったからです。また精神的にも非常にポジティブになり、新しいことにチャレンジしたり、あるいはもっと美容のことに意識を持つようになったりされていますね。

お顔の雰囲気が変わり、写真に映る自分の顔見るのが嬉しくなる

歯並びが良くなるとお顔の雰囲気は本当に変わります。ですので、写真に写っているご自身の顔を見るのも、あるいは鏡に映る自分の顔を見るのも嬉しくなります。
出っ歯や八重歯、口ゴボ(上下顎前突)といった症状を治療すると、口元が後へ引っ込み、横顔の綺麗なEラインが獲得できて印象がガラリと変わるんですね。
左右で噛み合わせに偏りがあり、噛む筋肉の発達具合に差があることにより顔に歪みがあった場合などは、それらも改善し、左右の顔の歪みが改善されることも少なくありません。

歯形に感動!いろんなものがしっかりと噛み切れるようになった

歯並びが改善すると今まで噛みきれなかったものもしっかり噛めるようになります。それまでガタガタや出っ歯などのせいで前歯の噛み合わせが悪く、パスタやラーメンなどの麺類を前歯で噛みきれないと悩んでおられた方は特にその変化を感じていただけるでしょう。食べ物を噛んだ時の歯形の綺麗さに感動される方も多くいらっしゃいます。
歯列矯正によって正しい噛み合わせを獲得できれば、食事も楽しくなり、また食べ物を良く噛み砕けることにより胃腸への負担も軽減されることにつながります。

歯磨きが圧倒的にしやすくなり虫歯や歯周病の心配が減った

歯列矯正を行なったことによって綺麗な歯並びになると、歯ブラシが効率よく歯並びに当てられるようになり、一本一本の歯を丁寧に磨けるようになります。さっと歯を磨くだけで十分に綺麗に清掃できるようになりますので、虫歯や歯周病といった将来のリスクは激減することでしょう。
歯を大切にする気持ちも以前にも増して考えるようになり、お口の健康についても意識が高まる方がほとんどです。フロス(糸ようじ)などもしっかり使用する習慣ができ、身体の健康についてもポジティブに捉えるようになります。

口内炎になりにくくなった

八重歯や出っ歯、ガタガタ歯のせいで唇や舌を傷つけやすく、口内炎になりやすい方は多くおられます。歯列矯正によって歯並びが凸凹のない綺麗なアーチを描く形になりますので、口内炎になりにくくなったと実感される方が多いです。

見た目だけではない将来まで長く続くメリット

ここまで、歯列矯正によって得られるわかりやすいメリットについて解説してきました。思い切り笑顔になれたり、横顔が美しくなったり、そうなりたい!と思えるメリットがたくさんありましたね。しかし歯列矯正で得られるメリットはそういったことばかりでなく、長い人生においてご自身の健康に関しても良い影響があるんです。

それは以下の通りです。

  • 歯周病のリスクが減ることにより歯を失うリスクが低くなる
  • 歯周病のリスクが減ることにより全身疾患のリスクも軽減される
  • 年齢を重ねても美しい歯並びのおかげでいつまでも若さが続く

歯周病のリスクが減ることにより歯を失うリスクが低くなる

歯並びが綺麗になることで、歯磨きがしやすくなり虫歯や歯周病のリスクを減らすことができると解説しました。実は歯を失う原因のNo.1は歯周病なんですね。ですので歯周病のリスクを減るということはご自身の歯を失うリスクの低減にほぼ直結します。
年齢を重ねても、毎日の食事をご自身の歯で美味しく味わって楽しめることで幸福度は上がることでしょう。
若いうちはあまり意識しなかったことかもしれませんが、ご自身のご祖父母の方のお口の中はどうなっていますか?入れ歯が入っていたり、あるいは歯が抜けたままになったりしていませんか?
ご自身の歯でしっかり食事ができるということは健康的な生活にとって本当に重要なことになります。

歯周病のリスクが減ることにより全身疾患のリスクも軽減される

また歯周病によって様々な全身疾患との関連が報告されています。
あるいはガタガタな歯並びによって、口腔内に慢性的に繰り返し傷がつくことは、長い目で見て舌癌などのリスクにもつながるとも言われています。

年齢を重ねても美しい歯並びのおかげでいつまでも若さが続く

歯を失ってから、若い時にちゃんとしていればと後悔しているというのはよく聞く話です。
歯並びが綺麗になるということは、目先の美しさだけではなく、ひいては未来のご自身の健康を守ることにもつながるんですね。

若くないけど矯正治療は可能?必要性は?

自分は年齢的にもう若くないけど、歯列矯正を受けられるのか、不安に思っておられる方も多いことでしょう。

歯列矯正を受けられる年齢に制限はありません。むしろ悩んでおられるのであれば、上記で解説したように少しでも早く歯列矯正を受けていただきたいくらいです。年齢的にもう無理かも、と諦める必要は決してありません。私自身、担当した最高齢の患者様は78歳の女性の方でした。その方は矯正治療後、「若い頃からずっと悩んでいたの。諦めかけていたけど、矯正治療をして本当に良かったです」とおっしゃっていただきました。私にとってもとても思い出深い症例になりましたね。

ただし、年齢が進むにつれ歯周病のリスクが高まりますので、矯正治療前に精密検査を行い、歯周病がある場合には先に歯周病の治療を一通り済ませておく必要があります。
歯周病に罹患しておらず、口腔内の健康状態に問題がなければ矯正治療は可能です。
年齢が進んでおられる場合は歯を失っている箇所もあるかもしれません。その場合は矯正治療によって隙間を閉じることが可能な場合もありますし、あるいはインプラント治療を併用しなければならない場合もあります。

私たち淀屋橋矯正歯科ではご年齢に関係なく矯正治療を受けていただいております。患者様のお悩みに合わせた治療を提案させていただきますので、諦めずにご相談ください。

目立たない矯正治療はどんなのがある?大人の矯正治療で使う代表的な矯正治療法

歯列矯正をしようか悩んでいる方はどんなことでお悩みでしょうか。やはりあの歯につける装置が目立つんじゃないか、ということでしょうか。「自分の年齢であの目立つ装置は恥ずかしい」「今さら矯正治療を始めて人からどう見られるだろうか」と人目を気にされている方は多いことでしょう。

ですが、最近の矯正装置には目立たないように様々なものが存在します。

大人の矯正治療で使う代表的な矯正装置は以下になります。

表側ワイヤー矯正(マルチブラケット装置)

まずは従来からあるワイヤー矯正装置です。昔は表側の矯正装置は銀ギラギンの装置でしたが、現在は透明のブラケット装置が主流です。またその透明度もブラケットのメーカーによって様々です。その素材もプラスティック製のものからセラミックやサファイヤといったものまで用意されています。いずれも審美性に配慮されたものになっていますので、昔のようなギラついたものとは全く異なっています。
また淀屋橋矯正歯科では、使用する光があたればワイヤーも白く輝くものを使用しておりますので、意外なくらい目立たないと患者様にも好評です。

裏側ワイヤー矯正(リンガルブラケット装置)

次に裏側ワイヤー矯正装置、いわゆるリンガル、舌側矯正装置というものですね。これは歯の裏側にブラケット装置を装着するので、表からは全くわかりません。ワイヤーを用いていますので個々の歯のコントロールもできます。見た目を気にする場合の選択肢となってくるでしょう。
しかしご自身でも見えないわけですから、歯磨きは非常に大変です。かなり頑張っているつもりでも磨き残してしまいますので、その点は注意が必要となります。

マウスピース型矯正装置(インビザライン)

さらに見えない矯正治療として近年著しく成長しているのがマウスピース型矯正装置(インビザライン)です。これはマウスピース型矯正治療の代表格です。アライナーと呼ばれるマウスピースを用いて歯を少しずつ動かしていきます。
アライナーは透明のプラスティック製(素材はインビザライン社の特許です)で作製されていて、目立ちにくく痛みも比較的少ないため、矯正装置を歯につけて目立つのが嫌で尻込みしていた方には良い選択肢となるでしょう。ただアライナーの取り外しや交換はご自身で行なっていただく必要があるため、自己管理が重要になってくる矯正治療法と言えるでしょう。
このように、目立つのが気になる方でも歯列矯正にチャレンジできるように、矯正装置も進化してきています。またこのコロナ禍により、マスクを着用していることは全く不自然ではない時代になりました。矯正治療を始めるのには絶好の機会ですので、皆さんも勇気を出して歯列矯正にチャレンジしませんか?

正しい矯正治療を受けられる歯科医院選びのポイント

ここまでのお話はご理解いただけたでしょうか?歯列矯正を始めてみようと勇気が出てきた方にとって、その治療をどこのクリニックで受けるべきか、これもまた重要になってきます。歯列矯正治療できちんと理想的な歯並びを獲得できるかどうかは、患者様の努力だけではなく、担当する矯正歯科を専門に行う歯科医師の技量に大変左右されるからです。ワイヤー矯正治療だけでなく、マウスピース型矯正装置(インビザライン)治療についても、その仕上がりは担当医によって本当に差が出てしまいます。
矯正治療は時間も費用もかかります。矯正治療で後悔しないためにも、安心して歯列矯正治療を受けられる歯科医院を選ぶポイントを解説します。

歯列矯正を受ける歯科医院を選ぶポイントは以下の通りです。

  • 矯正歯科専門のクリニックであるかどうか
  • それぞれの治療法についてメリットとデメリットを説明してくれているかどうか
  • 扱う治療法に偏りがないか(マウスピース型矯正装置(インビザライン)専門は超危険!)
  • セファログラム(頭部X線規格写真)などの矯正歯科専門の検査を行なっているかどうか
  • 日本矯正歯科学会の認定医の経歴があるかどうか

矯正歯科専門のクリニックであるかどうか

まず、そのクリニックは矯正歯科専門のクリニックかどうかよく確認しましょう。なぜなら、近年の歯科業界の傾向として、インプラントの業績が全体的に落ち込んでいることにより、その売り上げの減少を補うために安易に矯正治療を取り入れているクリニックが非常に多くなっています。つまりは売り上げ重視で歯列矯正を行なっているということになります。都市部の多医院展開しているクリニックは特にその傾向が強くなります。
矯正治療は本当に専門性の高い分野になりますので、正しい知識と経験、技術がなければ本来手を出すべき診療分野ではありません。ですが、歯列矯正を扱っているほとんどのクリニックは一般歯科診療がメインであるにも関わらず、歯列矯正に手を出しているのが現状です。他のコラムや動画でも言及していますが、矯正歯科専門の知識や経験がしっかりしていない担当医による矯正治療は、私たち矯正歯科を専門に行う歯科医師がびっくりするような治療結果になっていることが本当に多いんです。ご自身はインプラントや歯周病治療では確かな技術があるのかもしれませんが、矯正治療まで網羅できているようなスーパードクターはほんの一握りです。正しく、安心安全な歯列矯正治療を受けていただくために、矯正歯科専門のクリニックを選ぶということは基本的なチェック項目と言えるでしょう。

それぞれの治療法についてメリットとデメリットを説明してくれているかどうか

また、ワイヤー矯正やマウスピース型矯正装置(インビザライン)といった治療法のそれぞれのメリット・デメリットを丁寧に説明しているかどうかも重要ですね。それぞれに有利な部分はあるわけですが、やたらとマウスピース矯正治療を推してくるクリニックは少し疑問を感じます。先にも挙げた、ワイヤー矯正治療の技術の乏しい、矯正歯科の専門的な技術を大学の医局で学んでいない可能性が高いです。

扱う治療法に偏りがないか

矯正歯科学の根幹は今も昔もワイヤー矯正治療です。それらをきちんと学んだ上で、症例に合わせてマウスピース型矯正装置(インビザライン)による治療が可能かどうかが判断できるようになるわけです。ベーシックを学ばずいきなり応用ができるはずもありません。
ですので、勧めてくる治療法が、明らかにマウスピース型矯正に偏っているクリニックは注意すべきと考えます。マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、多くの患者層が求めている治療法になりますが、それをいいことに勧めてくるわけですね。マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、ワイヤー矯正治療の高度なテクニックがなくても発注できてしまいますので、矯正治療に精通していなくても簡単に導入できてしまうのです。「マウスピース型矯正装置(インビザライン)専門」、「マウスピース矯正専門」などとうたうクリニックは要注意です。

セファログラム(頭部X線規格写真)などの矯正歯科専門の検査を行なっているかどうか

セファログラムなどの矯正歯科専門の資料をきちんと撮っているかも大切なポイントです。これは、お顔の横顔や正面の頭蓋骨を撮影するレントゲンで、上下の顎の位置関係や、歯の角度などのバランスを把握するために使用します。このレントゲン分析は治療計画を立てる上で非常に重要な過程になりますが、これを行なっていないクリニックは意外なくらい多いのが現状です。

日本矯正歯科学会の認定医の経歴があるかどうか

また担当医が日本矯正歯科学会の認定医の経験者であるかも考慮してください。この認定医を取得するにあたって、大学機関にてしかるべき年数と治療経験を積んでいなければなりません。ですので一定の技量を推し量るわかりやすい指標になります。しかし認定医であっても、中には技量に疑問を抱いてしまう先生も存在しますので、なかなか患者様には判断するのは難しいかもしれません。歯列矯正治療を行う上での最低条件といったところでしょう。

まとめ

いかがでしたか?歯列矯正治療は本当に良い治療です。人生変わったと感じていただける治療です。ご自身の笑顔に自信が持つことができ、人前で思い切り笑顔になれる、気持ちもとてもポジティブになれることでしょう。

歯列矯正治療によって得られるメリットは一生涯続きます。美しい笑顔はいつまでもあなたを若く見せてくれるし、年齢を重ねてもご自身の歯でしっかりお食事をすることができ、老後までそのメリットを享受していただけると思います。

近年の治療ではなるべく装置を目立たないように治療をすることができるようになってきていますので、歯列矯正に二の足を踏んでいた方々も、ぜひこの機会に歯列矯正を始めてみませんか。

まずはお話だけでも大丈夫ですので、お気軽にお問合せください。

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